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"FERRY CROSS THE MERSEY" US盤 [MERSEY BEAT]

いずれ「新・自己満足レコード館」でも取り上げますが、GERRY & PACEMAKERS主演映画のサントラ盤、『FERRY CROSS THE MERSEY』にはUK盤とジャケット・デザインが異なるUS盤が存在します。
dc022514(修整1).JPG
このジャケット写真はマージー・ビートの聖地、CAVERN CLUBでの演奏シーンです。

演奏しているのは「WHY OH WHY」(または「SLOW DOWN」)です。
このシーンは映画の序盤で出てきます。

UK盤と異なっているのはジャケット・デザインだけではありません。
その中身も大きく異なっています。

まず、UK盤の収録曲です。

SIDE1
1. IT'S GONNA BE ALLRIGHT
2. WHY OH WHY
3. FALL IN LOVE
4. THINK ABOUT LOVE
5. I LOVE YOU TOO (FOURMOST)
6. ALL QUIET ON THE MERSEY FRONT (GEORGE MARTIN ORCHESTRA)
SIDE2
1. THIS THING CALLED LOVE
2. BABY YOU'RE SO GOOD TO ME
3. I'LL WAIT FOR YOU
4. SHE'S THE ONLY GIRL FOR ME
5. IS IT LOVE (CILLA BLACK)
6. FERRY CROSS THE MERSEY

続いて、US盤の収録曲です。

SIDE1
1. FERRY CROSS THE MERSEY
2. IT'S GONNA BE ALLRIGHT
3. WHY OH WHY
4. I GOTTA WOMAN (BLACK KNIGHTS)
5. FALL IN LOVE
6. THINK ABOUT LOVE
SIDE2
1. THIS THING CALLED LOVE
2. BABY YOU'RE SO GOOD TO ME
3. I'LL WAIT FOR YOU
4. SHAKE A TAIL FEATHER (EARL ROYCE & THE OLYMPICS)
5. SHE'S THE ONLY GIRL FOR ME
6. WHY DON'T YOU LOVE ME (BLACKWELLS)

どちらも曲数は12曲で一緒ですけど、曲順がかなり違っています。
また、US盤にはFOURMOSTやCILLA BLACK、GEORGE MARTINの曲が収録されておりません。

それはこのアルバムが米UNITED ARTISTSからリリースされているのと関係しています。
dc022516.JPG
通常、PACEMAKERSのUS盤は米LAURIEから発売されていましたが、このアルバムだけはサントラ盤ということもあって、例外的に映画の配給先である米UNITED ARTISTSからリリースされました。

しかし、これが面白くなかった(?)のがCILLA BLACKやFOURMOSTの(アメリカでの)所属先である米CAPITOLです。
ただでさえUS盤『A HARD DAY'S NIGHT』の大ヒットを横目で見て悔しい思いをしていたのに、憎らしい(?)米UNITED ARTISTSにこれ以上塩を送ることなんてできません。
CILLA BLACKやFOURMOSTの曲が米UNITED ARTISTS盤に収録されていないのは、レコード会社間の契約問題のためかと思われます。
この当時、BRIAN EPSTEINが本当に売り出したかったのはPACEMAKERSよりもCILLA BLACKだったはずなんですけどね(苦笑)

その代わりに収録されたのが、BLACK KNIGHTSとEARL ROYCE & OLYMPICS、BLACKWELLSの3組のマージー・ビート勢です。
無名のグループだったBLACK KNIGHTSとBLACKWELLSはオーデションに受かって映画に出演したものかと思われますけど、既にメジャー・デビューしていたEARL ROYCE & OLYMPICSはどうだったのでしょうか?
案外、GEORGE MARTINの推薦だったのかもしれませんね。
EARL ROYCE & OLYMPICSについては、以前このブログでも記事にしています。
ちなみに、映画のオーデションではKUBAS(後に英COLUMBIAから激レア・アルバムを1枚残すことになるKOOBAS)も合格しましたが、残念ながら劇中で彼らの曲だけがほんの少し使われただけでした。

この3組とFOURMOST、CILLA BLACKは映画の後半(バンド・コンテストのシーン)で登場します。
しかし、FOURMOST、CILLA BLACKとの扱いの差は歴然で、3組の演奏シーンはごく僅かです。
それでも映画に出演することができ、ヒット・アルバムにも曲を収録することができた彼らは非常に幸運だったと思います。

そんな『FERRY CROSS THE MERSEY』のUS盤ですが、典型的なマージー・サウンドを聴かせるFOURMOSTやCILLA BLACKが抜けただけでも雰囲気が全く異なっています。

一般的にマージー・ビートといえば、甘酸っぱいメロディーに端正なコーラス・ワーク、みたいなイメージがあるかもしれませんが、それはプロの業界人によってアク抜きされた後の姿です。
CAVERN CLUBなどではもっと荒々しく熱気のあるステージが繰り広げられていたはずです。
このUS盤に新たに収められている3組の曲はアク抜きが施される前のマージー・ビートです。
本作のレコーディングは主役のPACMAKERSですら、ろくに時間が無い中で行なっていました。
そんな状況で、脇役の3組のレコーディングにかけるお金や時間なんてあるはずがありません。
たぶん、この3組のレコーディングは極めて短時間で行なわれたものと思われます。

そのせいもあってか、このUS盤は非常に粗っぽい仕上がりになっています。
そんなつもりはなかったのかもしれませんけど、3組の曲はどれもB級ガレージ・バンドみたいに聴こえます(実際B級ビート・グループでしたけど・・・)
それに、このUS盤は音質があまり良くありません。
UK盤を聴いた後に聴くと、このUS盤はAMラジオみたいな音に聴こえます(苦笑)
PACEMAKERSの端正なサウンドも、ここでは少し違って聴こえてきます。

でも、私はそんなUS盤が嫌いではありません。
むしろUK盤よりも聴く機会が多いくらいです。
上記の3組もそうですが、ここでのPACEMAKERSも”マージー・ロッカー”としての側面が強いです。
マージー・ビートは決して甘ったるいだけのノスタルジックな音楽ではない、このUS盤はそんなことを再認識させてくれます!


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コメント 4

yukky_z

いや~、"聖地/Cavern" でのライヴ映像は最高ですね~!
あんな狭っ苦しい所(^^;)でのライヴを観られたファンたちは、
ほんと幸せ者だったと思いますよ^^
by yukky_z (2012-02-26 17:49) 

poposuke

yukky_zさん こんばんは

nice!&コメントありがとうございます♪

>いや~、"聖地/Cavern" でのライヴ映像は最高ですね~!

この映画はこういった貴重な映像も含まれているから侮れないと思います!
壁の落書きも趣きがあっていいですよね♪
当時のCAVERN CLUBでのライヴを体感した人達は本当に羨ましいです。

by poposuke (2012-02-26 18:55) 

poposuke

(。・_・。)2kさん こんばんは

nice!ありがとうございました♪

by poposuke (2012-02-26 23:54) 

poposuke

HAtAさん おはようございます

nice!ありがとうございました♪

by poposuke (2012-02-27 07:05) 

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